繊細さんが仕事で辛い時期を抜けた体験談|心の工夫と働き方の整え方

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繊細さんが仕事で辛い時期を抜けた体験談|心の工夫と向き合い方

本記事は、40代で営業職として働いている私個人の体験や考え方をまとめたものであり、特定の働き方・休み方・治療法などを推奨するものではありません。また、HSP(繊細な気質)かどうかの医学的な診断を行うものでもありません。心身の不調が続く場合や、働き方の判断が必要な場合は、会社の産業医や医療機関、厚生労働省など公的機関の情報もあわせてご確認ください。

人より音や言葉に敏感で、ちょっとした一言が頭から離れない――いわゆる「繊細さん(HSP気質)」にとって、仕事の場はときに過酷な場所になります。私自身も40代で営業職をしていた頃、同僚や上司との関係、顧客対応で消耗しきり、「このまま続けて大丈夫なのか」と何度も悩みました。

この記事では、そんな私が「繊細さんとして仕事が辛かった時期」をどう乗り越えていったのかを、具体的な行動と心の変化という形でまとめました。途中で何度も挫折しかけましたが、小さな工夫の積み重ねで少しずつ楽になっていったプロセスを、正直に書いていきます。

土日も仕事に追われて限界だった時期のことは、別の記事仕事が辛い時期の乗り越え方|私が救われた小さな行動と考え方にもまとめていますので、「とにかく今がしんどい」という方はそちらも参考にしてみてください。

当時の状況と悩み|敏感さゆえに消耗していた40代営業マンのリアル

40代前半の私は、会社の営業部門で日々走り回っていました。月に20件以上の顧客訪問、週4〜5回の会議。数字のプレッシャーはもちろんですが、それ以上にしんどかったのは、「人の表情や言葉に過敏に反応してしまう自分の気質」でした。

例えば、上司に「この資料、もう少し工夫できない?」と言われただけで、頭の中ではこう変換されてしまいます。

  • 「自分は仕事ができないと思われているんじゃないか」
  • 「もう信頼されていないかもしれない」
  • 「次にミスをしたら終わりだ」

夜寝る前にその言葉を思い出してしまい、頭の中で何度も再生されて眠れなくなることも多々ありました。睡眠時間は5時間を切る日が続き、翌朝は体が重くて出社するのが苦痛。それでも「頑張らなきゃ」と自分を追い込み、心も体も疲弊していく悪循環でした。

休日も完全には休めず、「仕事が辛いのに休めないと感じていた頃」のように、土日も仕事のことが頭から離れない日が続きました。家族と過ごしていても、頭の片隅には常に「来週のアポ」「上司の顔」がちらついていました。

こうした心の疲れは、厚生労働省が運営するメンタルヘルス関連サイトでも「誰にでも起こりうること」として触れられています。心の不調と向き合う基本的な情報は、厚生労働省のこころの健康・メンタルヘルス情報サイトにもまとまっているので、「自分だけがおかしいのでは」と感じている方は、一度目を通してみても良いかもしれません。

私がやったこと|「気質を変える」のではなく「環境と工夫」を変えた3つの行動

「繊細な自分を直さなきゃ」と最初は思っていましたが、性格や気質を無理やり変えようとすると、かえって苦しくなってしまいました。そこで私は、「気質を否定せず、できる範囲で環境と習慣を調整する」ことを意識するようになりました。

具体的に続けてきたのは、次の3つの行動です。

行動1:午前中はできるだけ「自分の作業時間」にする

私は朝から人と話すと、一気にエネルギーを消耗してしまうタイプでした。そこで、なるべく午前中は自分の作業に集中できる時間を確保するよう、上司に相談してみました。

もちろん、すべて希望通りというわけにはいきませんでしたが、週に2日だけでも「午前中は訪問を入れず、メール返信や資料作成に集中する日」を作ってもらえるようになりました。これだけでも、疲れ方がかなり違いました。

  • 午前中:一人で集中できる作業(資料作成・メール・見積りなど)
  • 午後:顧客訪問や社内打ち合わせをまとめる

こうして「人と会う時間」と「一人の時間」を意識的に分けるだけで、仕事終わりの消耗度合いが目に見えて変わりました。上司への相談の進め方や、具体的な伝え方については、別の記事仕事が辛いとき上司に相談すべき?効果的な伝え方と注意点でくわしく書いています。

行動2:雑談の「終わり方」をあらかじめ決めておく

繊細さんにとって、何気ない職場の雑談も意外とエネルギーを消耗するものです。特に、ダラダラと続く世間話や、人の噂話が長く続く時間は、頭が重くなる原因でした。

そこで私は、あらかじめ「雑談を終えるための一言」をいくつか用意しておくことにしました。

  • 「すみません、この資料だけ先に仕上げてしまってもいいですか?」
  • 「そろそろ次の準備に行ってきますね」
  • 「トイレに行ってきます!」

最初は少し勇気がいりましたが、何度か繰り返すうちに周りも「この人はこういうタイプなんだな」と理解してくれるようになりました。自分を無理に「陽キャ」キャラに合わせるのではなく、静かめな自分のまま、関係を壊さずに距離感を調整できるようになっていきました。

同じように、「人との関わり方がしんどい」「不器用でうまく立ち回れない」と感じている方には、僕が落ち込み続けていた時期をまとめた不器用で仕事が辛いと感じる人へ|体験から学んだ生き方も役に立つかもしれません。

行動3:刺激を減らすための「環境の工夫」を少しずつ足していく

繊細さんは、音や光、情報の量に敏感だと言われます。私自身も、オフィスのざわざわした音や、通勤電車内の人混みで一気に疲れてしまうタイプでした。そこで、次のような環境面の工夫を少しずつ取り入れました。

  • 通勤中はノイズキャンセリング機能のあるイヤホンで、落ち着く音楽やポッドキャストを聞く
  • 昼休みは、人の少ない場所や外のベンチで一人になる時間を10〜15分つくる
  • デスクまわりを整理して、視界に入るものをできるだけ減らす
  • 仕事モードとオフモードでカバンやノートを分け、気持ちの切り替えをしやすくする

どれも劇的な変化ではありませんが、「外から入ってくる刺激」を少し絞るだけでも、1日の終わりの疲労感はかなり違ってきました。「単純作業が多くて気持ちがすり減る」という方は、僕の別記事単純作業が辛い40代の私が見直した働き方も参考になると思います。

また、心身の負担が強いときは、「仕事が辛くてズル休みしてしまった」経験を正直に振り返った仕事が辛くてズル休みした私の体験談と立ち直り方も、少し気持ちを楽にするヒントになるかもしれません。

そこで得た気づき(マインドの変化)

上のような行動を続けるうちに、少しずつですが「考え方」も変わっていきました。特に大きかった気づきを、3つだけ紹介します。

気づき1:「周りは自分が思うほど自分を見ていない」

雑談を早めに切り上げたり、午前中の訪問を減らしたりしても、「変に思われるかな」と不安でした。でも実際には、ほとんど誰も気にしていませんでした。むしろ、「あの人は集中するときは一人で黙々とやるタイプね」くらいの受け止め方だったようです。

これは大きな安心材料になりました。「自分ばかり気にしすぎていたんだな」と気づいてからは、周りの表情の揺れも、以前ほど気にならなくなりました。

気づき2:「完璧じゃなくても意外と回る」

以前の私は、メール1通に30分以上かけてしまうこともありました。言葉を選びすぎてしまい、「失礼があってはいけない」「変に思われたくない」という気持ちが強すぎたのだと思います。

そこで、「まず3分で下書きを書いてから、あとで整える」とルールを決めました。多少文がぎこちなくても一度形にしてしまう。すると、思っていたほど相手の反応は変わりませんでした。「ちゃんと要点が伝わっていれば大丈夫なんだ」と分かり、力の抜き方を少しずつ覚えていきました。

気づき3:「気質は欠点ではなく、付き合い方を工夫するべき特徴」

一番大きな変化は、「この敏感さはダメなところだ」と思っていた気質を、「扱い方を工夫すれば強みにもなる特徴」と捉え直せるようになったことです。

例えば、

  • 相手の小さな表情の変化に気づきやすい → 顧客の本音を拾いやすい
  • 資料の細かいミスが気になる → 提案書の品質管理が得意
  • 場の空気の変化に敏感 → 会議や商談で雰囲気を和らげる一言を出しやすい

もちろん、いつも前向きに捉えられるわけではありません。それでも、「自分はダメだ」と思う頻度が減り、「この敏感さをどう活かすか」を考える時間が増えたことで、少しずつ心の余裕が戻ってきました。

繊細さんとメンタルヘルス|公的な情報・相談窓口も知っておく

ここまで、あくまで私個人の体験と工夫を書いてきました。ただ、心や体の不調が続いている場合は、自分だけで抱え込まず、公的な情報や相談窓口も活用してほしいと感じています。

働く人向けのメンタルヘルス情報「こころの耳」

働く人やその家族向けのメンタルヘルス情報は、厚生労働省が提供する働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」にまとまっています。ストレスとの付き合い方やセルフケアの方法、相談窓口の案内などが整理されているので、「仕事のストレスでしんどい」と感じたときの参考になると思います。詳しくは公式サイトも参照してみてください。

5分でできるストレスセルフチェック

同じく「こころの耳」では、質問に答えて自分のストレスレベルを振り返る5分でできる職場のストレスセルフチェックも提供されています。あくまで目安ではありますが、「思っていたより負荷がかかっているな」と自覚するきっかけになるかもしれません。

心の不調が続くときは専門家の力も借りる

「最近ずっと気分が落ち込んでいる」「眠れない日が続いている」といった状態が長引くときは、医療機関や自治体の相談窓口など、専門家の力を借りることも大切です。心の不調や相談窓口の情報は、厚生労働省の心の健康に関する情報ページにも掲載されていますので、「どこに相談したらいいのか分からない」と感じたときの入口として活用してみてください。

仕事や人間関係がどうしてもつらいとき、環境を変える選択肢については、40代で転職を真剣に考えた経験をまとめた仕事が辛い…転職を考えるべきタイミングと後悔しない方法も参考になるかもしれません。

チェックリスト:繊細さんが今日からできる小さな一歩

最後に、「繊細さんとして仕事が辛い」と感じている方に向けて、今日からでも試せそうな小さな一歩をチェックリスト形式でまとめました。全部やる必要はなく、気になるものを1つだけ選んでみるイメージで大丈夫です。

  • 午前中はできるだけ「一人で集中できる作業」をまとめてみる
  • 雑談を切り上げるときのフレーズを1つだけ決めておく
  • 通勤中に落ち着く音楽やポッドキャストを聞き、外からの刺激を少し減らしてみる
  • 昼休みに5〜10分だけ、一人になれる場所で深呼吸する時間をつくる
  • メールや資料は「まず3分で下書き」を試してみる
  • 自分の気質を責めるのではなく、「この特徴をどう活かせるか」を一度紙に書き出してみる
  • 心の状態が気になるときは、ストレスセルフチェックなど公的なツールを一度試してみる

まとめ:繊細さを「直す」のではなく、「活かせる環境と工夫」を増やしていく

「繊細さん」であることは、決して欠点ではありません。敏感さは、相手の小さな変化に気づいたり、細部に気を配れたりする大きな強みでもあります。ただ、その敏感さが自分を苦しめていると感じるときは、環境や習慣を少しずつ調整していくことが大切だと実感しています。

私自身、小さな工夫を重ねることで、以前よりも心の余裕を取り戻すことができました。もちろん、今でも落ち込む日や、仕事が重く感じる日もあります。それでも、「気質を否定する」のではなく、「どう付き合うか」を考えられるようになったことで、仕事との距離の取り方が変わってきました。

この記事はあくまで一人の40代サラリーマンの体験談です。あなたの環境や体調、家族の状況によって、合う方法・合わない方法は違います。具体的な判断をするときは、職場のルールや公的機関の情報、必要に応じて医師や専門家の意見も参考にしながら、「自分と大切な人を守れる一歩」を少しずつ選んでいってもらえたらうれしいです。

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