「仕事が辛い。でも休めない」――40代になった私の現実でした。体も心も限界に近づきながら、なぜ休めないのか。そこに気づき、働き方とお金を見直していく過程を、実体験をベースにまとめます。
ある朝、鏡の前で自分の顔を見て愕然としました。目の下のクマ、荒れた肌、そして無気力な表情。まるで別人のようでした。前日の夜は23時まで残業、帰宅後は晩酌をしてすぐ寝落ち。翌朝は体が鉛のように重いのに、出社時間になると自動的にスーツに袖を通していました。 「なぜ休まないのか?」と自問しても、答えは出ません。ただ頭のどこかで「休めない」と強く思い込んでいたのです。 仕事が辛くても休めない理由
会社や同僚に迷惑をかけたくない
私の部署は常に人手不足。もし私が休めば、同僚に業務が押し寄せます。「迷惑をかけるくらいなら無理をしてでも行こう」――それが私の口癖でした。ですが、同僚からすれば「休む時は休んでほしい」と思っていたかもしれません。
評価が下がるのが怖い
40代は昇格・昇進のラストチャンス。「ここで休んだら“やる気がない”と思われるのでは?」という不安が常にありました。上司から「最近疲れてるな、大丈夫か?」と聞かれても「大丈夫です!」と空元気で答えてしまう。結局、自分を守る言葉を飲み込んでいたのです。
家計への不安(住宅ローンは無し)
住宅ローンはありませんが、子どもの教育費や将来の老後資金を考えると「自分が倒れたらどうする?」という恐怖が常にありました。数字にすると、大学までの教育費は一人あたり1,000万円以上。私の頭の中では常に「お金」が休めない理由と結びついていました。
休めない働き方がもたらす悪循環
健康の悪化
毎朝、頭痛薬と胃薬を飲んで出社する日々。昼食はコンビニ弁当、夜はストレス発散の飲酒。体重は5kg増え、血圧は高め。医者からは「このままだと生活習慣病になりますよ」と言われました。
家庭のすれ違い
妻からは「家にいても疲れてばかり」「子どもと遊ぶ時間を取って」と言われました。休日は寝てばかりで、家族サービスもできない。子どもが「パパ、いつも疲れてるね」と言った時、胸が締め付けられました。
仕事の質の低下
疲れが抜けず集中力が落ち、ミスが増加。上司に注意されることも増え、「あれだけ頑張っているのに評価は下がる」という最悪のスパイラルに入りました。
私を変えたきっかけ
転機は、上司の一言でした。「無理しても長くは続かない。倒れたら、かえって周りが迷惑だ」。その時、私は「休まない=責任感」だと思い込んでいたことに気づきました。実際は、休まず壊れることが一番の無責任だったのです。
私が実践した立て直しの方法
小さく休む勇気を持つ
いきなり長期休暇を取るのは難しかったので、半休や時間休から始めました。午前中だけ病院に行き、午後から出社。それだけでも心と体の回復は違いました。「休んでも現場は回る」という事実を知るのは大きな気づきでした。
固定費を見直して安心感を作る
「収入が減ったらどうしよう」という恐怖を減らすため、固定費の見直しをしました。
- 通信費:大手キャリアから格安SIMに切り替え → 月8,000円削減
- 保険:必要最小限に整理 → 月12,000円削減
- 車:カーシェアへ切り替え → 月25,000円削減
結果、合計45,000円の余裕が生まれました。この金額は「仕事を少しセーブしても生きていける」という安心につながりました。
積立投資で未来を整える
浮いた45,000円を以下のように振り分けました。
- 積立NISA:30,000円
- iDeCo:10,000円
- 仮想通貨少額積立:5,000円
これにより「労働収入に頼り切らない」安心を得られました。資産が自動で増える仕組みは、心の余裕そのものでした。
健康最優先のスケジュール
残業を減らし、週に2回はウォーキングや軽い筋トレを取り入れました。睡眠も最優先に。就寝・起床時間を固定すると、翌日のパフォーマンスが格段に良くなりました。
40代だからこそ見直した価値観
「頑張り続ける」から「持続可能」へ
若い頃のように全力疾走はできません。40代はペース配分が大事。休みも戦略的に組み込み、持続可能な働き方へ切り替えました。
「会社中心」から「自分中心」へ
休むことで自分を守る。それは結果的に家族や会社を守ることにつながります。倒れてからでは遅いのです。
「労働収入だけ」から「資産収入も」へ
積立投資は、働けない日があっても自分の代わりにお金が働いてくれる仕組みです。安心感が段違いに増しました。
具体的チェックリスト:休める仕組みを作る
- 来月のカレンダーに半休を先に入れておく
- 通信費・保険・車・サブスクをリスト化し、不要なものを削減
- 積立NISA・iDeCo・仮想通貨積立を自動化設定
- 就寝・起床の固定、週2回の運動を習慣化
- 業務の引き継ぎテンプレを作り「誰でも回せる」状態に
まとめ:休む勇気が未来を変える
以前の私は「休めない」と思い込み、心も体もすり減らしていました。しかし、半休を取り、固定費を見直し、積立投資を始めたことで、少しずつ人生に余裕が生まれました。
休むことは逃げではありません。 自分と家族、そして仕事を守るための戦略です。40代からでも遅くはありません。あなたもまずはカレンダーに「半休」をひとつ書き込むことから始めてみませんか?
※本記事は筆者個人の体験に基づく記録です。制度や金融商品は必ず最新情報をご確認ください。
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