第4話:資産が増えてきたら、上司の評価が「人生のすべて」じゃなくなった話

資産が増えてきたら、上司の評価が「人生のすべて」じゃなくなった話

35歳くらいから40代後半にかけて、ぼくにとって「上司の評価」はほぼ人生そのものでした。

人事考課の時期が近づくとソワソワし、評価シートを見るたびに一喜一憂し、評価が低いと自分を責め続ける…。今振り返ると、かなり上司や人事評価に心を支配されていた時期だったと思います。

そんなぼくも、資産が少しずつ増えていき、アッパーマス(3,000万円台)に乗ったあたりから、心の中で明らかに変化が出てきました。

「上司評価は気にはなるけど、もう“人生の首根っこ”までは握られていないな」と感じるようになったのです。

この記事では、35〜47歳まで上司評価に振り回されていたぼくが、資産が増えていく中でどう心のスタンスが変わっていったのかを、体験談ベースでまとめてみます。

35〜47歳までは、評価シートに心を握られていた

上司や人事評価に一番振り回されていたのは、だいたい35歳から47歳くらいまでの期間です。

評価シートを渡されるたびに、毎回のように一喜一憂していました。

  • 評価が良ければホッとするけど、「たまたまかな」と不安になる
  • 評価が悪いと、「自分はダメなんだ」とひたすら自分責め
  • 面談の日が近づくと憂うつで、前日から気持ちが重い

特にきつかったのは、評価面談の場で固まってしまったときです。

本当は言いたいこともあるのに、上司の前に座ると身体が硬くなり、「はい…」「そうですね…」としか言えない。終わった後に一人になってから、

「なんであのとき何も言えなかったんだろう…」

と、自分を責めるパターンの繰り返しでした。

評価が悪かったときは、

  • 仕事中もイライラして集中できない
  • 家に帰ってからも気分が落ちていて、家族の何気ない一言にきつく返してしまう

そんなこともありました。今思えば、「評価シート1枚」が、仕事だけでなく家庭の空気にまで影響していたような状態でした。

資産3,000万円を超えたあたりで、心の中の比重が変わった

そんなぼくの中で、はっきり変化を感じたのは、資産が3,000万円を超えて、いわゆるアッパーマスに届いた頃です。

もちろん、一気に何かが変わったわけではありません。でも、数字として「3,000万」というラインを超えたころから、

  • 「あ、今までとは少し違うステージに来たかもしれない」
  • 「お金が“貯まる”だけじゃなく、“お金が勝手に増えていく力”もついてきたな」

と感じるようになりました。

そこから、上司の小言や評価シートを見たときの感覚も、少しずつ変わっていきました。

  • 前:評価が悪い=「自分の将来が詰んだ」と感じるレベル
  • 今:ムカつくことはあるけれど、「まあこの会社がすべてじゃないしな」と心のどこかで冷静に見られる

特に、資産が資産を生むようになってくると、

「この人(上司)に人生を全部握られているわけじゃない」

という感覚が、だんだん強くなっていきました。

「お前は要領が悪い」と言われても、前ほどは刺さらなくなった

今でもハッキリ覚えている言葉があります。

現場にはほとんど出てこない上司から、

「数字が悪いのは、お前の要領が悪いからだ」

と言われたことです。

正直、これはかなり腹が立ちました。

  • 現場の大変さを知らないまま、ひと言で「要領が悪い」と片づけられる違和感
  • こちらなりに試行錯誤している努力は、ほとんど評価されていない虚しさ

以前の自分なら、このひと言を1週間以上引きずっていたと思います。

「やっぱり自分はダメなんだ」「全部自分のせいなんだ」と心の中で自分を殴り続けるような感覚です。

でも今は、もちろんムカッとはしますが、

  • そのあとで資産残高を見て、深呼吸する
  • 「まぁ、こっちはこっちでちゃんと積み上げてるからいいか」と切り替えられる

そんなふうに、ダメージが前よりも浅く・短くなってきました。

上司の評価がどうでもいいとは言いません。ただ、「致命傷」ではなく、「ムカつくけどそれだけ」のレベルに変わってきたのは大きな違いです。

会社にしがみつかなくなったら、逆に怒らなくなった

「この会社にしがみつくしかない」と思っていた頃は、とにかく心の余裕がありませんでした。

  • 上司に気に入られなければ終わり
  • 評価を落としたら将来の昇給・昇進も終わり
  • 転職なんて現実的じゃないから、ここでダメなら人生詰み

そんなふうに考えていたので、ちょっとした一言や出来事にもカリカリしていました。

でも、資産が増えて「最悪、この会社じゃなくてもなんとかなるかもしれない」と思えるようになってからは、仕事中のスタンスも少し変わってきました。

  • 上司の顔色よりも、お客さんへの価値提供に意識を向けやすくなった
  • 理不尽なことがあっても、「まあここはネタにしてやろう」と思えるようになった
  • 以前より怒らなくなった(イライラの持続時間が短くなった)

劇的に仕事が変わったわけではありませんが、「いつもギリギリで心が張り詰めている状態」からは、少しずつ抜け出せてきた感覚があります。

家では早く帰るようになり、「いつか月曜も日曜にする」という目標ができた

上司評価に振り回されていた頃は、イライラした気持ちをそのまま家に持ち帰ってしまうことも多くありました。

でも、資産が増えて上司評価から少し距離が取れるようになってからは、

  • できるだけ早く家に帰るように意識する
  • 家での時間を「次の人生の準備」にも使う

というスタンスに少しずつ変わってきました。

「日曜の夜〜月曜の朝」の憂うつさは、正直いまでもゼロにはなっていません。それでも、

「いつか月曜日も日曜日みたいに過ごせるように、その準備をしているんだ」

と考えられるようになったことで、気持ちの持ちようはだいぶ変わりました。

「会社依存を減らす」ために大事だと思うこと

ここまで書いてきた話を、すごくシンプルにまとめると、

上司評価がどうでもよくなったわけではないけれど、
「この人たちだけが、自分の人生を決める存在ではない」と思えるようになった

ということだと思います。

そのために大事だったのは、

  • 少しずつでも「経済的なクッション」をつくること
  • 「これは自分にもできる」と言えるスキルや経験を持つこと
  • お客さんとの関係から、学びや自信をもらうこと

この3つでした。

「上司評価なんて気にするな」と言いたいわけではありません。会社員である以上、評価は給料にも昇進にも関わるので、完全に無視するのは現実的ではありません。

ただ、

  • 会社の評価=自分の価値、ではない
  • 上司の言葉=人生の判定結果、でもない
  • 会社に依存しなくてもいいように、少しずつ経済力と自分の土台をつくっていくことは誰にでもできる

これは、実際に資産を積み上げていく中で感じたリアルな実感です。

「上司評価に潰されそうな40代サラリーマン」へのメッセージ

最後に、昔の自分と同じように「上司評価に振り回されてしんどい」と感じている40代サラリーマンに、ひとつだけ伝えたいことがあります。

会社依存をなくすように、少しずつでいいので経済力をつけてほしい。

一気に大きな金額をつくらなくても構いません。月に数千円でも、1万円でも、自分でコントロールできるお金を積み上げていくことで、

  • 「最悪、この会社じゃなくてもなんとかなるかもしれない」
  • 「自分にも、これはできると言えるものがある」

そんな感覚が、少しずつ育っていきます。

上司の評価がゼロになることはありません。でも、「評価シート一枚で人生が決まる」と思わなくて済む状態までいければ、心の余裕はまったく違ってきます。

そのための一歩として、まずは「自分にでもできることをひとつ見つけて、経済的な土台を少しずつ太くしていく」。そんなスタンスで一緒にやっていけたらと思っています。

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