「子どもが生まれたら、これからいくらお金がかかるの?」と不安を感じている方は多いでしょう。結論からいうと、公立中心で進学した場合で約2,500万円、私立中心では4,000万円超になることもあります。本記事では最新データをもとに段階別の費用を解説し、あなたの家庭に合った総額を試算できるシミュレーターもご用意しました。
・幼稚園〜大学までの教育費(公立・私立別)
・食費・生活費・習い事・医療費の目安
・児童手当など公的支援を差し引いた実質負担額
・あなたの家庭の総額を自動計算するシミュレーター
総費用の目安:2,500万〜3,000万円超
国立成育医療研究センターの調査(2025年公表)では、第一子1人の0歳〜高校3年生までの子育て費用は約2,170万円とされています。大学費用を加えると、さらに200〜400万円以上増加します。
| 進学パターン | 教育費合計 | 生活費等込み総額(目安) |
|---|---|---|
| すべて公立+国公立大(自宅) | 約800万円 | 約2,200〜2,500万円 |
| すべて公立+私立大文系(自宅) | 約990万円 | 約2,400〜2,700万円 |
| 中学・高校私立+私立大文系 | 約1,800万円 | 約3,200〜3,600万円 |
| すべて私立+私立大理系(下宿) | 約2,800万円 | 約4,500〜5,000万円 |
1. 教育費の内訳(文科省2023年度調査)
幼稚園・保育園(3〜5歳)3年間
文部科学省「子供の学習費調査」(2023年度)によると、幼稚園の年間学習費は以下の通りです。
| 区分 | 年間費用 | 3年間合計 |
|---|---|---|
| 公立幼稚園 | 約18.5万円 | 約55万円 |
| 私立幼稚園 | 約34.7万円 | 約104万円 |
🎁 幼児教育・保育の無償化(2019年〜):3〜5歳は認可保育所・幼稚園等の利用料が無償化。公立幼稚園はほぼ無料、私立でも月2.57万円まで無償化されます。
小学校(6〜11歳)6年間
| 区分 | 年間費用 | 6年間合計 |
|---|---|---|
| 公立小学校 | 約33.6万円 | 約202万円 |
| 私立小学校 | 約182.8万円 | 約1,097万円 |
公立小学校の費用の内訳は授業料(無料)のほか、給食費・学用品費・校外学習費・習い事(塾)費用などが含まれます。
中学校(12〜14歳)3年間
| 区分 | 年間費用 | 3年間合計 |
|---|---|---|
| 公立中学校 | 約54.2万円 | 約163万円 |
| 私立中学校 | 約156.0万円 | 約468万円 |
中学受験を目指す場合、塾費用が公立費用の中に含まれ年間40〜100万円以上になることも。
高校(15〜17歳)3年間
| 区分 | 年間費用 | 3年間合計 |
|---|---|---|
| 公立高校 | 約52万円 | 約157万円 |
| 私立高校 | 約105万円 | 約316万円 |
🎁 高等学校等就学支援金:年収約910万円未満の世帯は授業料相当額(公立約12万円、私立最大約39.6万円)が支援されます。実質的な自己負担はさらに低くなります。
大学(18〜21歳)4年間
| 区分 | 4年間学費 | 下宿込み総額(目安) |
|---|---|---|
| 国公立大学(自宅) | 約242万円 | 約242万円 |
| 国公立大学(下宿) | 約242万円 | 約481万円 |
| 私立大学 文系(自宅) | 約390万円 | 約390万円 |
| 私立大学 文系(下宿) | 約390万円 | 約690万円 |
| 私立大学 理系(自宅) | 約520万円 | 約520万円 |
| 私立大学 理系(下宿) | 約520万円 | 約821万円 |
2. 生活費(食費・被服費・日用品)
教育費以外に、子ども1人分の食費・被服費・日用品などの生活費も大きな支出です。子どもの成長とともに食事量や活動量が増え、費用も上昇します。
| 年齢 | 月額目安 | 年間目安 |
|---|---|---|
| 0〜2歳(乳幼児) | 約3〜4万円 | 約36〜48万円 |
| 3〜5歳(幼児) | 約4〜5万円 | 約48〜60万円 |
| 6〜11歳(小学生) | 約5〜6万円 | 約60〜72万円 |
| 12〜14歳(中学生) | 約6〜7万円 | 約72〜84万円 |
| 15〜17歳(高校生) | 約7〜9万円 | 約84〜108万円 |
| 18〜21歳(大学生/自宅) | 約6〜8万円 | 約72〜96万円 |
0歳〜大学卒業(22歳)まで22年間の生活費合計は、月額5万円ペースで約1,320万円になります。
3. 習い事・課外活動費
スポーツ・音楽・英語・塾など、子どもの習い事費用は家庭によって大きく異なりますが、小学生平均で月2〜3万円程度とされています。
| 学校段階 | 月額目安 | 年間目安 |
|---|---|---|
| 幼稚園・保育園 | 約1〜2万円 | 約12〜24万円 |
| 小学校 | 約2〜3万円 | 約24〜36万円 |
| 中学校 | 約2〜4万円(塾含む) | 約24〜48万円 |
| 高校 | 約1〜3万円(予備校含む) | 約12〜36万円 |
4. 医療費・その他
子どもの医療費は多くの自治体で中学生まで無料または低額(自治体により高校まで対象の場合も)。それ以外にも、おもちゃ・レジャー費・スマホ代・進学準備費などがかかります。
| 項目 | 年間目安 |
|---|---|
| 医療費(自己負担分) | 約1〜5万円 |
| レジャー・おもちゃ・お小遣い | 約5〜15万円 |
| スマートフォン代(中学〜) | 約6〜12万円 |
| 受験費用・入学準備費 | 各節目10〜30万円 |
5. 公的支援制度(受取額の目安)
第1子・第2子の場合、0歳〜高校卒業まで受け取れる総額は約246万円(所得制限撤廃・高校生まで対象拡充)。
第3子以降は0〜高校卒業まで月3万円で約648万円。
- 幼児教育・保育無償化(3〜5歳):実質的な幼稚園費用を大幅削減
- 高等学校等就学支援金:高校の授業料を支援(年収目安〜910万円)
- 大学無償化(高等教育修学支援):年収〜約380万円の世帯が対象
- 多子世帯大学無償化(2025年4月〜):第3子以降の大学授業料等を無償化
公的支援をうまく活用すれば、実質負担を大きく減らすことができます。下のシミュレーターで、あなたの家庭の実質負担を計算してみましょう。
🧮 子育て総費用シミュレーター
子どもの現在の年齢・進学先・生活費を入力するだけで、今後かかる費用と実質負担額を自動計算します
今後かかる費用のみを計算します。0歳(これから生まれる)も選択できます。
子ども1人あたりの生活費(月額)。平均的には小学生5万円、中高生7万円程度です。
月5万円
スポーツ・音楽・英語・学習塾などの合計(月額)。
月2万円
医療費自己負担・お小遣い・レジャー・スマホ代・受験準備費など年間合計(万円)。
年10万円
教育費
生活費
習い事
医療費・その他
児童手当(控除)
※ 本シミュレーターは目安です。文部科学省「子供の学習費調査」(2023年度)、国立成育医療研究センター(2025年)などの調査をもとに算出。実際の費用は家庭の状況・地域・進学先によって異なります。
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参考:公的機関・公式データ
本記事の費用データは以下の公的機関の調査を参考にしています。最新の数字はリンク先でご確認ください。
🏛 公式情報 日本政策金融公庫|教育費実態調査
高校・大学の教育費の実態と、家計の教育費負担に関する調査。「平均的な家庭がいくら払っているか」のリアルな数字が把握できます。
よくある質問(Q&A)
教育段階別・費用の詳細解説
幼稚園・保育園(0〜5歳)
幼稚園・保育園の費用は、2019年10月から開始した「幼児教育・保育の無償化」により大きく変わりました。3〜5歳児は認可保育所・幼稚園の利用料が原則無償(給食費・教材費等は自己負担)となっています。とはいえ実態として、制服代・遠足費・習い事費・私立幼稚園の延長料などを含めると、年間20〜40万円程度の実費がかかる家庭が多いです。
私立幼稚園は入園金・施設費なども加わるため、無償化後でも年間10〜20万円超の負担が残るケースがあります。0〜2歳の認可保育所は世帯収入に応じた保育料が発生します(住民税非課税世帯は無償)。
小学校(6〜11歳・6年間)
公立小学校の授業料は無償ですが、学用品・給食費・修学旅行積立・PTA費などで年間約10〜12万円かかります。6年間では60〜70万円程度です。これに習い事費(スイミング・ピアノ・学習塾など)が加わると、6年間で150〜250万円になる家庭も珍しくありません。
私立小学校の場合は授業料だけで年間100万円前後が一般的で、入学金・制服・寄付金なども含めると6年間で700〜900万円超になることもあります。
| 項目 | 公立小(年間) | 私立小(年間) |
|---|---|---|
| 授業料 | 無償 | 約85〜120万円 |
| 給食・教材費 | 約5〜7万円 | 約5〜10万円 |
| 習い事(平均) | 約15〜25万円 | 約10〜20万円 |
| 合計(年間) | 約20〜35万円 | 約100〜150万円 |
中学校(12〜14歳・3年間)
公立中学校は授業料無償ですが、制服・部活費・修学旅行積立・学習塾代などの費用が増えてきます。特に学習塾は中学で通い始める子が多く、月2〜4万円の塾代が3年間続くと72〜144万円になります。3年間の総費用は塾込みで約150〜200万円が一般的です。
私立中学受験を選ぶ場合は、受験準備(小4〜小6の3年間)の塾代だけで150〜300万円かかるケースもあります。入学後の授業料は年間70〜110万円程度です。
高校(15〜17歳・3年間)
公立高校は「高校生等就学支援金制度」により年収目安910万円未満の家庭は授業料が実質無償です。それ以外の費用(教材・修学旅行・制服・通学定期など)を含めると3年間で50〜80万円程度です。大学受験対策として予備校・塾を利用する場合は、年間50〜100万円が追加でかかります。
私立高校は就学支援金を差し引いても年間30〜80万円の授業料負担が残り、3年間では授業料・諸費用で200〜300万円超になることがあります。
大学(18〜21歳・4年間)
大学の費用は自宅通学か一人暮らしかで大きく変わります。国公立大学の授業料は年間53.6万円(標準額)で4年間で約214万円、入学金28.2万円を合わせると約242万円です。私立大学文系は入学金・授業料・施設費などを合わせて年間100〜130万円程度、4年間で400〜500万円になります。理工系・医歯系はさらに高くなります。
| 大学種別 | 入学金 | 授業料(4年計) | 4年間合計目安 |
|---|---|---|---|
| 国公立大学 | 約28万円 | 約214万円 | 約242万円 |
| 私立文系 | 約25万円 | 約350〜400万円 | 約375〜430万円 |
| 私立理工系 | 約25万円 | 約430〜500万円 | 約455〜530万円 |
| 私立医歯系 | 約100〜200万円 | 約1,800〜3,000万円 | 約2,000〜3,500万円 |
見落としがちな生活費・その他費用
習い事費用の目安
子どもの習い事は教育費の見積もりで見落とされがちですが、長期で積み上がると大きな金額になります。スポーツ系・文化系・学習系を1〜2つ掛け持ちすると月2〜5万円かかることも珍しくありません。
| 習い事 | 月謝目安 | 小1〜中3(9年計) |
|---|---|---|
| スイミング | 6,000〜8,000円 | 約65〜86万円 |
| ピアノ | 8,000〜15,000円 | 約86〜162万円 |
| 学習塾(中学) | 20,000〜40,000円 | 約72〜144万円(中学3年のみ) |
| 英会話 | 10,000〜20,000円 | 約108〜216万円 |
| サッカー・野球等 | 5,000〜15,000円 | 約54〜162万円 |
医療費・衣料費・イベント費
子どもの医療費は多くの自治体で中学卒業まで無料または低額ですが、歯科矯正は保険対象外で30〜100万円かかることがあります。また、七五三・誕生日・入学式・卒業式・修学旅行などのイベントごとの出費も積み重なります。衣料費は成長が早い時期に年2〜5万円かかることが多く、スポーツや部活の道具代なども見込んでおく必要があります。
教育費の上手な貯め方
「いつまでにいくら必要か」から逆算する
教育費の準備は、「大学入学時(子どもが18歳になる年)に必要な金額」を目標に逆算することが大切です。たとえば国公立大学を目指すなら入学金・前期授業料・初期生活費として100〜200万円を現金で用意しておくと安心です。これを18年間で積み立てると、月々約6,000〜11,000円の積立で達成できます。
新NISAを活用した教育費準備
2024年から始まった新NISAは、成長投資枠(年240万円)+つみたて投資枠(年120万円)の計年360万円まで非課税投資が可能です。子どもが生まれてすぐから月1〜3万円のインデックスファンド積立を始めると、18年後に年利3〜5%程度で運用できた場合、かなりの元本増加が期待できます。
ただし株式投資には元本割れリスクがあるため、「使う時期が決まっているお金(大学入学費用)」の一部は現金や個人向け国債など安全な方法で確保しておくことをおすすめします。
児童手当を全額貯蓄する「ため貯め作戦」
2024年10月以降、児童手当の支給期間が高校卒業まで延長・拡充されました。この手当を生活費に使わず全額貯蓄に回すと、18年間で合計200〜300万円以上になります。普通預金でもこの金額は確保できるため、「手当は手をつけない」というルールを最初から決めておくのが効果的です。
① 児童手当を全額貯蓄する(安全確実)
② 新NISAで積立投資(長期で増やす)
③ 学資保険で一部を固定(万が一の死亡保障もセット)
教育費と老後資金を同時に準備するコツ
40代の親が子育て中に直面しがちな悩みが「教育費を貯めると老後資金が後回しになる」という問題です。でも実は、老後資金は複利の力があるため「早く仕込むほど後でラク」になります。子どもが小さいうちに老後資金の種を蒔いておき、教育費がかかる時期は老後資金への新規投資を一時停止するだけでも、老後破綻リスクを大きく下げられます。
コーストFIREの考え方(老後に必要な資産を早期に確保して運用に任せる)は、こうした「教育費と老後資金の両立」にとても合っています。詳しくは関連記事をご参照ください。
✍️ 著者:サトシ(サトラボ管理人)
50代会社員(IT機器営業)/都内在住/4人家族
自身も子育て真っ只中に教育費と老後資金の両立に悩んだ経験から、家計シミュレーションを独学。2人の子どもを育てながら実際に教育費を積み立ててきたリアルな視点で情報を発信しています。「漠然とした不安を数字に変える」をモットーに、サトラボを運営中。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の投資・教育方針に関する専門的アドバイスではありません。


