窓際FIREの資産はどれくらい必要?40代サラリーマンの試算と気づき

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「窓際FIREをしたいけど、資産はどれくらい必要なんだろう?」。40代に入った私が真剣に向き合ったテーマです。この記事では、実際に数字を出して試算し、生活費の見直しや積立習慣を続けるなかで得た気づきを体験談ベースでシェアします。将来に備える具体的な一歩をイメージできるようになるはずです。

当時の状況と悩み

私は40代前半のサラリーマンです。管理職という肩書きはあるものの、会社の中心的な役割からは外れ、会議で発言しても軽く流されるような空気を感じることが増えました。重要な案件は若手や他部署に任され、自分はサポート業務ばかり。いわゆる「窓際族予備軍」になりつつあると感じ、心にモヤモヤを抱えていました。

手取りの給料は月32万円ほど。そこから住宅ローンが約12万円、教育費が塾代込みで5万円、食費や光熱費などで15万円。結果として、自由に使えるお金は数万円程度。ボーナスも年2回ありますが、車検や家電の買い替え、家族旅行などでほとんど消えてしまいます。残るのは「貯金が思うように増えない」という焦りだけでした。

ある日、同年代の同僚と飲んだときに「もし今の会社でこのまま定年まで働けなかったらどうする?」という話題になり、急に現実味を帯びて怖くなりました。もしリストラに遭ったり、体調を崩したらどうなるのか。年金だけで生活できるのか。そこで「窓際FIRE」という言葉を知り、自分の資産状況と必要額を具体的に計算することにしました。

私がやったこと

不安を漠然と抱えているだけでは何も変わりません。そこで、私は「数字で可視化すること」「小さく行動を起こすこと」に集中しました。以下の3つのステップを踏むことで、少しずつ将来の見通しを立てられるようになりました。

行動1:生活費を「必要最低限」に試算

まず取り組んだのは、徹底的な家計簿チェックです。1か月の支出をすべて書き出して、「なくても生活できる支出」と「絶対に必要な支出」に分けました。例えば、外食は月2回程度に減らし、定額制の動画サービスを1つ解約。結果、夫婦+子ども2人で「月22万円あれば最低限生活できる」というラインが見えました。

もちろん旅行やレジャー、趣味に使うお金をゼロにするわけではありません。でも「緊急時でもこれだけあれば暮らせる」という数字を知るだけで安心感が違いました。この22万円という数字が、私のFIRE資産を試算する基準になったのです。

行動2:FIREに必要な資産をシミュレーション

次に「生活費22万円」をベースに資産を計算しました。年間で264万円。それを25倍すると約6,600万円。世間でよく語られる「4%ルール」に近い形です。正直、6,000万円超という数字を最初に見たときは「やっぱり無理だ」と落ち込みました。

ただ、冷静に考えると「年金+DC年金」が将来入ることを忘れていました。例えば厚生年金で月15万円程度もらえると仮定すると、不足分は7万円。つまり年間84万円です。これなら必要資産は約2,100万円。もちろん制度や金額は将来変わる可能性があるため、あくまで目安ですが、「フルで6,600万円を用意する必要はない」と気づいた瞬間に気持ちが軽くなりました。

大事なのは、目安の資産額を知り、そこから逆算して「今できる行動」を決めることだと理解しました。

行動3:小さな積立を続ける

試算を踏まえて、浮いたお金を積立に回すことにしました。積立NISAで毎月2万円、勤務先のDC年金で毎月1万円。さらに、副業で稼いだ分から仮想通貨を1万円積立。合計で月4万円程度を「未来資産」に移しています。

金額は決して大きくありません。でも「ただ消えていくお金」から「将来のために残るお金」に変わっただけで、精神的な安定感が全然違いました。半年続けるだけでも「小さな雪だるま」が転がり始める感覚を得られました。

そこで得た気づき(マインドの変化)

このプロセスを通じて気づいたのは、「窓際FIREの資産額に正解はない」ということです。人によって生活費は違うし、年金や副収入の有無でも大きく変わります。ただ、数字を出してみることで「自分はどれくらい準備すればいいのか」が現実味を持って見えてきました。

また、「生活費をコントロールする力」こそ最大の武器だと実感しました。収入が増えるのを待つより、支出を抑える工夫を積み重ねた方が、資産形成のスピードはずっと早いのです。比較対象を他人にするのではなく、「昨日の自分」と比べることで気持ちも前向きになれました。

節約と資産形成につなげた話

私は「FIRE資産=最低6,000万円」と仮定しつつ、年金や副業収入を考慮して「実際に必要な金額はもっと少ない」と理解できました。そのうえで、毎月の積立を仕組み化し、無理なく継続することを優先しました。

積立NISAではインデックスファンドをコツコツ買い、DC年金で老後資産を確保。さらに、仮想通貨を少額積立することで、金融の新しい流れを学ぶきっかけにもなりました。もちろん、どれもリスクがあるので「必ず成功する」わけではありません。ただ、分散して取り組むことで「精神的な安心感」が得られたのは大きな収穫でした。

制度や商品は常に変わるため、詳細は必ず公式サイトで確認するようにしています。自分で調べ、納得して始めることが何より大事だと感じました。

チェックリスト:今日からできる一歩

  • 1か月の支出をすべて記録し、「最低限生活費」を試算する
  • その生活費を12か月分に換算して年間必要額を出す
  • 年間必要額を25倍して「ざっくり資産目標」を把握する
  • 通信費や保険を見直し、月1万円以上の固定費削減を目指す
  • 削減した分を積立NISAやDC年金に先取りで回す
  • 副業やポイント投資など、小さく収入源を増やしてみる
  • 同僚や友人と比較せず、「昨日の自分」と比べる習慣をつける

まとめ

「窓際FIREの資産はどれくらい必要か?」という問いに対する答えは、人それぞれです。ただ、私の場合は「最低限の生活費をベースに計算する」ことで不安が和らぎました。そして、小さな積立や副業収入を積み重ねるうちに、「将来の自分もなんとかやっていけるかもしれない」と前向きに考えられるようになりました。

40代というのは、まだ働ける時間もある一方で、不安も大きくなる時期です。でも、今日からの小さな一歩が未来を変えるのは間違いありません。読者のみなさんも、まずは自分の生活費を数字で把握するところから始めてみてください。それだけでも、窓際FIREに近づく確かな一歩になると思います。

免責事項:本記事は筆者の体験・考え方の共有であり、特定の金融商品の勧誘・推奨を目的とするものではありません。将来の成果は保証されません。制度・税制・手数料等は変更され得るため、必ず最新の公式情報をご確認の上、ご自身の判断でご利用ください。必要に応じて税理士・FP等の専門家にご相談ください。

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