本記事は、40代で会社員として働く筆者個人の体験や考え方をまとめたものであり、特定の節約法やお金の貯め方を推奨するものではありません。数字や具体的な商品・サービスではなく、「心と暮らしのバランス」を考えることを目的としています。実際の家計の見直しや将来の生活設計について判断する際は、金融庁など公的機関の情報や専門家の意見もあわせてご確認ください。
「節約しているのに、毎日がしんどい…」「お金のことを考えすぎて疲れた」。 おそらく「節約 しんどい」「節約 疲れた やめたい」「節約 ストレス 40代」などのキーワードでここにたどり着いたのではないでしょうか。
僕自身、40代になってから本格的に節約に力を入れた時期があります。電気代・食費・日用品…あらゆる支出を見直し、「少しでもムダを削らなきゃ」と必死でした。でも、気づけば心も体もヘトヘトになり、「この節約、何のためにやっているんだろう」と分からなくなっていました。
この記事では、
- 【モヤモヤ期】節約を頑張っているのに、どこか幸せじゃない
- 【気づき期】「節約しすぎてしんどい」と自覚し始める
- 【整理期】自分にとっての「ちょうどいい節約」を考え直す
- 【行動期】具体的にゆるめたこと・やめたこと
- 【定着期】無理のない節約と心の余裕が少しずつ戻ってくる
という流れに沿って、僕の体験とそこからの気づきをまとめていきます。
節約そのものが悪いわけではありません。でも、ポイ活は意味ない？と感じて疲れたときの体験談でも書いたように、「頑張りすぎた節約」がしんどさにつながることは確かにあると感じます。
この記事でわかること
- 節約しすぎてしんどかった40代サラリーマンのリアルな日常
- 「節約は意味ないのでは？」と感じたきっかけと心の変化
- 僕が実際に「やめた節約」「続けた節約」「変えた考え方」
- お金の不安と上手に付き合うために、公的情報をどう使ったか
- 節約がストレスになっている人向けのQ&Aとチェックリスト
当時の状況｜節約にのめり込みすぎて、心がすり減っていった話
本格的に節約を意識し始めたのは、40代に入ってからです。給料の伸びも落ち着き、子どもの成長とともに支出はじわじわ増える一方。「このままで将来大丈夫なのかな」という漠然とした不安から、節約ブログや動画を見るようになりました。
そのうち、
- 電気をこまめに消す・コンセントを抜く
- スーパーを3件はしごして、少しでも安い食材を探す
- 休日も、安い店をめぐる「節約ツアー」を半ば義務感でこなす
といった生活が当たり前になっていきました。
同時期に、「1食いくらで抑えられるか」を気にしすぎてしんどくなった話も経験していて、そのことは食費を1食いくらまで節約するかで悩んだ体験談にもまとめています。今思えば、「少しでも得をしよう」とする気持ちが、いつの間にか自分を追い詰める方向に働いていたのだと思います。
節約ノートと家計アプリに縛られる毎日
ある時期から、家計簿アプリとノートの両方で支出を管理するようになりました。毎日、帰宅後にレシートを見ながら数字を入力し、少しでも予算を超えると自分を責める…。そんな日々が続きました。
- 数百円のオーバーでも「またやってしまった」と落ち込む
- 家族がコンビニで何か買うと、つい表情が曇ってしまう
- 「今月は飲み物を買いすぎた」「お菓子なんていらない」と細かく反省会をしてしまう
節約を始めた当初は「未来のためだ」と前向きでしたが、そのうち「今の生活の息苦しさ」のほうが大きくなっていきました。
節約が生活の真ん中を占めすぎた結果、仕事とのバランスも崩れ、心身ともに疲れてしまった時期があります。その時期のしんどさは、仕事全体を振り返った仕事が辛い時期の乗り越え方とも重なる部分が多いと感じます。
家族との時間が「節約会議」の場になってしまった
一番良くなかったのは、家族との時間まで節約の話で埋めてしまったことです。
- 休日の外出を「お金がかかるから」と極端に減らす
- 外食をほとんどやめ、「節約のため」と自炊一択にする
- 子どもが欲しがるものに対して、反射的に「高いからダメ」と言ってしまう
ある日、子どもに「パパ、いつもお金の話してるね」と言われてハッとしました。 自分が守りたかったはずの「家族との時間」を、節約そのものが削ってしまっていたのです。
「この節約、本当に意味があるのか？」と思い始めたのは、その頃からでした。
僕が節約を「やめたこと」「ゆるめたこと」
そこから、「節約を完全にやめる」ではなく、「節約との付き合い方を変える」という方向に舵を切りました。ここでは、具体的にやめたこと・ゆるめたことを紹介します。
行動1：細かすぎる家計記録を一度リセットした
まずやめたのは、「毎日すべての支出を記録して、誤差が出ないように管理する」ことです。 家計簿そのものは悪くないのですが、僕の場合は、
- 数十円単位のズレを気にしてストレスをためる
- 「完璧に管理できていない自分」を責める
という状態になっていました。
そこで、家計簿アプリは「大きなカテゴリーだけざっくり見る」使い方に変え、紙のノートへの細かい記録はやめました。 ざっくり「今月は食費がやや多めだったな」くらいの感覚に切り替えたことで、家計管理は続けつつも精神的な負担はかなり減りました。
節約ルールをゆるめたほうが続いた経験は、節約ルーティンを続ける3つの工夫にも詳しく書いています。「頑張りすぎると続かない」というのは、仕事でも節約でも同じだと感じます。
行動2：「行きたくない節約遠征」はやめた
次にやめたのは、「休日に安い店を何軒もはしごする節約遠征」です。 もちろん値段を比較すること自体は悪くありません。でも、僕の場合は、
- 移動時間や疲労が大きいのに、実際の差は数百円程度
- 家族もつきあわされて、休日が「節約ツアー」で終わってしまう
といった状態になっていました。
そこで、
- 基本的に行くお店を2〜3箇所に絞る
- 「どうしても安く抑えたい大きな買い物のときだけ」はしごする
というルールに変えました。
その分、休日は「ちょっと遠回りして散歩する」「家族とのんびりする」時間が増え、心の満足度は確実に上がりました。 休日にまで節約を詰め込みすぎていた頃のしんどさは、休日の節約がストレスになった体験談としても振り返っています。
行動3：「お金の話をしない時間」を意識的につくる
最後に意識したのは、「お金のことを一切考えない時間」を意識的につくることです。
- 寝る前1時間は、お金や仕事の話題を避ける
- 休日の午前中のどこかで、「節約も仕事も考えない時間」を30分だけ確保する
- その時間は、散歩や読書、好きなコーヒーを飲むなど、自分がほっとできることだけをする
最初は「そんな余裕ない」と思っていましたが、やってみるとむしろそのほうが集中力も戻りやすくなり、結果的に日常のパフォーマンスも良くなりました。
働く人の心と体のケアについては、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」でも、ストレスとの付き合い方やセルフケアの情報が紹介されています。「最近ちょっとしんどいな」と感じる方は、一度公式サイトも参照してみると安心材料になると思います。
お金の不安とどう付き合うか｜公的な情報との距離感
節約を頑張りすぎてしまう背景には、「将来への漠然とした不安」があることが多いと感じています。僕も、「何となく怖いから、とにかく削れるものは削る」という発想に偏っていた時期がありました。
そういうときほど、SNSや誰かの成功談だけを見るのではなく、公的な情報にも目を通しておくと、少し冷静になれます。
金融庁の「お金と暮らし」で基礎を押さえる
僕は、お金のことに不安を感じたときに、金融庁の「お金と暮らし」というページを一度読んでみました。家計管理や生活設計の基本的な考え方がまとまっていて、「まずは基礎を押さえるのが大事なんだな」と感じたのを覚えています。
細かい商品や数字の話に飛びつく前に、こうした公的な情報で全体像をつかんでおくと、「何となく不安だから、とにかく我慢」という状態から少し抜け出しやすくなります。詳しくは金融庁の公式サイトも参照してみてください。
心が限界に近いと感じたら、我慢より相談を優先していい
節約やお金のことを考えすぎて、眠れない・食欲がない・日常生活に支障が出ている…といった状態になっている場合は、「気合で乗り切る」よりも、誰かに相談したほうが良いと感じます。
働く人向けの相談窓口は、厚生労働省のこころの耳で紹介されていますし、「消費生活や契約、お金に関するトラブルかもしれない」というときは、消費者庁が案内している消費者ホットライン（188）という窓口もあります。どこに相談してよいか分からないときは、こうした公的な入り口を活用するのも一つの方法です。詳しくはそれぞれの公式サイトも参照してみてください。
節約がしんどい人向けQ&A
ここからは、「節約しすぎてしんどい」と感じている方が抱きがちな疑問を、Q&A形式で整理してみました。あくまで一人の40代サラリーマンの体験からの回答ですが、考えるヒントになればうれしいです。
Q1. 節約をゆるめたら、全部ムダになってしまう気がして怖いです
A. 僕も同じように感じていました。「せっかくここまで頑張ってきたのに」と思うと、ブレーキを踏むのが怖くなるんですよね。
ただ、実際にやってみると、
- 完全にやめるのではなく、「やりすぎていた部分だけ」ゆるめる
- 心と体の余裕が戻ることで、結果的に家計や仕事にも良い影響が出る
という変化がありました。 「節約か、浪費か」の二択ではなく、「自分にとって持続可能なライン」を探すイメージに変えてみると、少し楽になるかもしれません。
Q2. 家族が節約に協力してくれず、イライラしてしまいます…
A. 正直なところ、僕も同じことで何度もイライラしました。ただ、あるとき妻から「節約も大事だけど、雰囲気がぴりぴりしてたら意味なくない？」と言われてハッとしました。
それからは、
- 「これは絶対に守りたい節約」と「できたら嬉しい節約」を分ける
- 家族にも「なぜそれをやりたいのか」を、責めずに説明する
- 家族の楽しみや息抜きの時間は、節約の対象から外す
という工夫をするようにしました。完璧な理解は難しくても、「家族みんなでバランスを探していく」という姿勢に変えるだけで、雰囲気はかなり柔らかくなりました。
Q3. お金の不安が消えないから、どうしても節約をやめられません
A. 不安があるからこそ節約したくなる、その気持ちはとてもよく分かります。僕の場合は、「不安をゼロにする」のではなく、「不安を少し整理する」ことから始めました。
具体的には、
- まずはざっくりとした収支の全体像を紙に書き出す
- 分からない部分は、金融庁のお金と暮らしなど公的な情報を参考にする
- 一人で抱え込まず、必要なら専門家の相談も検討する
といった形で、「不安の正体」を少しずつ言語化していきました。 それだけでも、「何となく怖い」状態から少し抜け出しやすくなります。
Q4. 節約も仕事も頑張りすぎて、何に疲れているのか分からなくなってきました
A. 僕もまさにその状態になったことがあります。特に40代は、仕事の責任も増え、家のことも背負うものが多くなりがちです。
もし、
- 寝つきが悪い・睡眠が浅い
- 常に頭の中で「お金」「仕事」のことを考えてしまう
- 何をしても楽しく感じられない
といった状態が続いているなら、「節約」だけの問題ではないのかもしれません。
仕事のしんどさとの向き合い方については、仕事が辛いのに休めないと感じていた頃の気づきや、仕事が辛くてズル休みした日を振り返った体験談にも書いていますので、「最近ずっとしんどい」という方はあわせて読んでみてください。
チェックリスト：節約がしんどいと感じたときに見直したいこと
最後に、「節約しすぎてしんどい」と感じている今の状態からでも、今日から試せそうな小さな一歩をチェックリスト形式でまとめました。全部やる必要はありません。ピンと来たものだけで大丈夫です。
- 家計簿・アプリを「ざっくり管理」に変えられないか考えてみる
- スマホの節約関連アプリや通知を、一度整理してみる
- 休日の「節約遠征」をやめて、その時間を散歩や休息に回してみる
- 家族と、「絶対に守りたい節約」と「余裕があればやる節約」を話し合ってみる
- 寝る前1時間は、お金と仕事のことを考えない時間にしてみる
- 最近のしんどさが続いている場合は、厚生労働省のこころの耳でセルフチェックや相談窓口を一度確認してみる
- 「お金の基礎知識を知りたい」と感じたら、金融庁のお金と暮らしをざっと読む
まとめ：節約は「人生を細くするため」ではなく、「暮らしを整えるため」に
節約そのものは、決して悪いことではありません。むしろ、将来の不安に備えたり、ムダな支出を見直したりするうえで、とても大切な考え方だと思います。
ただ、僕が身をもって感じたのは、
- 節約が「心と暮らしを細くするもの」になってしまうと、本末転倒になりやすい
- 完璧な節約よりも、「無理なく続けられるゆるさ」のほうが長い目で見ると価値がある
- 不安が強いときほど、一人で抱え込まず、公的な情報や相談窓口も頼っていい
ということでした。
この記事の内容は、あくまで一人の40代サラリーマンの体験談です。 あなたの家計や価値観、家族の事情によって、選ぶべきやり方はきっと違います。具体的な判断をするときは、公的機関の情報や専門家のアドバイスも参考にしながら、「自分と大切な人を守れる一歩」を少しずつ選んでいってもらえたらうれしいです。
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